渓 流 随 想 (十六)

大蛇尾川、テント担いで

1986年8月15日
「随想(三) 形部沢 テント担いで」の翌週、キャンプの
利点「1日に片道だけ歩けば良い」を生かすため、2度
目のテント担いでは歩きの長い大蛇尾上流を選ぶ。

このとき免停中にもめげずザックにテントを摘めこんで
意気揚々、久しぶりの電車GO!だった。

       

タクシーで西那須野から大蛇尾林道へ、
「なるべく奥まで、入れるところまでお願いします」とお願
いしたにもかかわらず、
「この辺でいいですか!ヤッパリ怖いわ」昼間なのに人
家が無くなるとじき降ろされた。ま、確かにタクシーで大
蛇尾林道は走りたくないやーね。

こりゃ遠いぞ!車を使っても車止めから取水提まで2時
間かかる、ここから車止めまでどのくらいかかるのやら。
・・・1時間かかった!。

   

林道に大きなカモシカがいてびっくり、狭い林道でどうし
ようかと思ったが近付くと急な斜面を考えられないスピ
ードで掛け上がってしまった。

取水提まで計3時間は汗ビッショリ、時計は四時を回っ
てた。 (2007年頃からのレポを見ると林道から取水提ま
でがそうとう荒れていますが、このレポの当時は危ない
箇所などほとんど無かったのです)


取水提上は少し緑がかった程よい流れである、アタリ
まえだがそのアタリではアタリはない。
(ダ洒落かよ!・・・サマーズ)

早めにテントを張ったけれどなんと雨が降り出した、せ
っかく張ったテントをしまい取水提脇にある小屋にお引
っ越し。(小屋とは大日尊札所案内図にある宿小屋の
事であろう、↓吊り橋の右手の崖際に在ったのだ)

(2000年頃に小屋は崖崩れで消滅した)

   

翌朝6時から上へ、上流を目指す積もりだったが雨で増
水したためいかにも良いポイントが誘惑する。
竿を出してみると早速のアタリ・だがばらし、小物らしい
が以外にスレているらしい。流石に渓相は良く落ち込み
が連続する、しかしポイント毎に探ってみるもアタリ無し。

  

この日は朝からどんよりした曇り空、釣りには絶好の日
よりと思われたのだが・・。
珍しく孤独感と疲れを感じて釣果無しのまま、昼前には
引き上げることにした。そして林道途中でまた雨が降り
だし1時間もすると土砂降りである、虫の知らせか偶然
か引き上げて良かった。

   

翌年の7月に今で言うリベンジに向かうが、長いアプロ
ーチにもかかわらず苦戦である。
たった一匹の七寸だが「あの魚」をキャッチ、さてこの場
所で「あの魚」を釣った事のある方是非Mail下さい。

    

2001年に久し振りに奥を詰めたが魚の影さえ見えず
それでも入渓者は多いらしく焚き火や野営の跡が
そこ
かしこに有る。
地図で見れば魅力的に映るのは確かだが・・・。

       2012 03.14 写真修正
      
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