渓 流 随 想 (十五)

宮城県、大滝川は漆沢の前座?

1996年 9月11日
新調した竿をたずさえ一泊の予定で古川の漆沢を目指す。
シマノ渓峰SX 5.3は果たしていかなる切れ味を示すのか
、いかなる獲物を仕留めるか。
ナンチャッテ軽くて安ければなんでもよいのだ、コマーシャ
ルでは無いのだ、2〜3シーズンで買い足している感じな
のだ。

四年振りの漆沢をじっくり楽しむには夜明け前からアタック
したい、なので前日は付近の小渓を探索する事にしよう。
漆へ向かう途中の鳴瀬川左手に何本かの川がある、「大
滝川」良い名である・「良気に計らえ」宿は薬莱温泉を所望
である。
良気に・・・(なに時代劇やってんだろネ)予約の電話には
誰も出ずのまま、大滝川の「不動の滝」にナビゲーションを
セット。

      この頃は土産にしていた

滝の近くをかすめて走り、滝の上手に入るが渓とは言いが
たいだらだら川だから、お魚どころか川虫もおらん。
車で少し上流へ行き再入渓、いくらか益しと釣り上がる。
アタリは無いが堰堤が見えたのでそこまでは と、我慢で
行ってみる。
背丈ほどの堰堤はプールも小さくて浅いが、居るとすれば
今までではここだけだろう。やっと見つけた小さなオニチョ
ロ二匹掛け、直ぐに釣れたのが20cmイワナ。

堰堤の上はもちろんまっ平らだから、車へ戻りさらに登って
小沢つたいに再々入渓。ここもさっきと同じような景色だが、
やはり上流に堰堤が見えるからそこまでは釣り上がってみ
ようではないか。
似たような堰堤のその下のプール、居るとすればここしかな
い、やっと見つけた黒川虫を落ち口に落とせば直ぐに釣れ
たぜ21cmイワナ。

       2cm位の魚がうじゃうじゃ

白沼と言う池のほとりで昼食を食べながら「これなら渓流ら
しくなれば好い川なのではないのだろうか」と、車を走らせ
一気に上流へ・・・とっとっと。
走るまもなく林道がぶっつり切断!、標高400mでは歩き
で渓流にたどり着くにはまだまだ遠い。
明日の漆の本番の為にはここで無理は禁物だ、余った時
間はどないしょ。ならばちょこっと漆沢を下見しよ。

       標高400mから歩きは無理

途中で薬莱温泉に立寄ったが満室だった、
地図で探した大森温泉に電話したがこれも満室とはついて
ない。
宿の確保が出来ないまま漆沢を見に行くと、このとき「随想
四、夕日沢の長い夜」で書いた「漆沢に養魚場」の勘違い
をしたのである。
初めてダムの右を回ったため唐府沢を漆沢と、「思い込ん
だら命がけ」だったのだ。

で白石まで戻ってしまった、予想もしない養魚場の出現と言
う勘違いで釣りをするどころではなくなってしまった。
で、翌年に漆上流を直接狙うルートを探して「随想四」に成
った次第。
まあ、宿の手配は出来なくて正解だったッツーこってすな。
 
記2001 1/4

            
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