渓 流 随 想 (二十九)


遥かなり恋ノ岐沢、尺が跳ねる


初めて行ったのは93年9月、大津岐で大岩魚を見せら
れた翌月だ。
同行した二人が写真の橋から入渓したのでこちらは一
人、15分ほど登ってから入ってみる。およそ30分で3
匹釣れた。
20cm前後だが初めての渓なら上々だね、他の二人が
釣れなかったのだからなおさら上々だ。

94年7月
前回釣った同じ場所から二人で入渓する、この日は2
匹だったが24cmの太いのが釣れたから満足・満足・・
・世は満足である。

     入渓場所の橋

気を良くして翌月には前夜行での単独行、先行者の足
跡があったが28.5cmを頭に4匹釣って午前中に納
竿した。

1997年7月31日
五時間以上も掛るが釣れるとなればどこへでも!、前
年の7月も恋ノ岐を目指したが土砂崩れで通行止め、
そんな事でよけいに恋しい変しい恋ノ岐。

ところが何時もの竿がない!忘れちゃったのだ。愕然
(がくぜん)!!
フッと気が付いた、売り出しで買った安もんのFF竿が
燦然と輝いているではないかい。
ならばやむなく・仕方なく、FFに挑戦しょう何はともあれ
「竿」があったのラ。しかし釣れるは後ろの木の枝ばか
り「ここはFFに向かないよ」などととぼやきつつ、釣れな
いまま奥の2段滝まで来てしまった。

    尺が跳ねていた2段滝

大きなプールの奥で尺岩魚が跳ねるがフライに反応は
無い、「FFで餌やっちゃお」フライを餌鉤に変えオニチョ
ロを付ける。これって邪道?・・

良く肥えた23cmが続けざまに釣れました。
何匹でも釣れそうだが4匹めには型が落ちたのでここま
で、相変わらず尺が跳ねてはいるが食い気はないらし
い。

    滝壷に居た兄弟たち

すっかり気を良くして翌月に又また入渓、しっかり探った
つもりだが結局釣れたのはあの二段滝。又またたまた
ま4匹釣ったところで納竿。

しかし、この滝の淵以外には居なくなってしまったのだろ
うか。


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