渓 流 随 想 (三十四)

紅葉狩で見つけた観音川の岩魚

1997年
何時も新しい川を探したい、穴場を見つけたいと
思って
いるが、シーズン中となるとヤッパリ一匹が欲しくて

手知ったる渓流へ足が向いてしまう。


釣りシーズンも終った97年10月17日珍しくも紅葉見
物に出かける事にした、
勿論渓流探しがもう一つの目
的だ。

まだ紅葉ちらほらの上塩原を抜けて上三依から田島へ、
初めての観音川と加藤谷川を偵察することに。

この辺りは紅葉樹?は少ないのか、少し早いのかやは
りちらほらだったが川へ降りる道を見つけて 入ってみる。

入ったのは良いがすぐに狭い藪になりどんどん狭くなる、
車の両サイドがガサガサと鳴るのだが方向転換できる
所までいくしかないよなーもう。
結局、行き付く所まで行きつく事になった、おかげで車の
両サイドはヘアライン仕上げになってもーた。

        

川を覗くと減水ぎみだが釣りの出来そうな渓流が流れ
ており良さそうな落ち込みも見える、取りあえず一箇所
みーつけた。

さて何処かで昼飯にしよう先程からナビゲーションに池
が映っているのでそこで食べようと一旦下り、隣の加藤
谷川方向への道に入る。
そして観音池の駐車場から見えたのは見事な紅葉であ
る。

   

もー「紅葉って・・・コーヨー」ッテカ!

食事を済ませてから川探しはすっかり忘れて付近を散
策し、3時間以上も楽しませて頂きました。


  アングルがうまい


翌年5月10日今わ新緑に萌える観音川へ、渓に降りる
には相変わらずの狭い藪に両サイドをこすられながら進
まねばならん。マいいや去年付いたヘアラインの傷が細
かくなるだけじゃん。

釣り仕度がもどかしい、すべり落ちるように渓に降りオニ
チョロを捕まえてあの落ち込みへ直行。
目印の動きに合わせて竿先も大きく円を描く、・・・二回・
三回・四回・目印が止まった。
竿を少し上げて聞く・・ククッ・・!小さく鋭く合わせる、
い引きは25cmのメス岩魚。


   

直ぐ上で21cm、好い所見つけたぞと思ったがそれ以
降はポイントも無く、平川のままで堰堤に出た。
堰堤をまいて上がると又堰堤、それをよじ登ると又堰堤
その上に堰堤。まるで大きな階段だ、何百年かして後
世の考古学者が言うであろう。
「これは恐竜の階段である、恐竜も山登りをしたのだ」
な事言うか!。
.

追記

その翌年だったか観音川の同じ岩魚ポイントに訪れた。
しかし渓流はザラザラの浅い川となっていて、岩魚ポイント
も場所が判らないほどに埋まってしまっていた。

そして2001年7月変貌してしまった原因を確かめに上流へ
行ってみる、・・・ガーン。
.
 
.
大工事が進んでいた、ここ下郷と甲子温泉の西郷を結ぶ
工事が本格的になっていたのです。

私が釣った25cmは観音川の最後の漢字サイズだったの
かも知れない。

加藤谷川については次回に 。

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