渓 流 随 想 (十七)

檜枝岐上流、舟岐川

初めて入ったのは1991年 シーズンが終わろうとする
9月19日。

かなり奥まで林道が延びており キャンプに丁度良さそ
うな場所に出る、
今回はテント持参である。

     黒沢合流点

車は二代目のプレリュードで 後部座席を倒しトランクス
ルーにすると
寝られるのだよ、スリムな私は。
しかし テントの方が良いに決まっている、 シーズンの終
わりに大自然に包まれて孤独な
岩魚釣りを満喫するの
だ。


      キャンプは気モチンよか

この時の獲物はイワナ三匹となぜか草むらで丸まった
千円札を一枚、良くも見つけたものでお金が私を呼ん
のではなかろうか。

話の主題は二度目の舟枝岐川である。

93年5月19日 K君と二人。
狙いの桧枝岐本流は雪代増水で湯ノ岐川へ移動した
が遊びに終わり、翌日は
舟岐川へ入渓した。
前回のキャンプ地辺りはまるで反応無くもちろんお札も
落ちてない、<当たり前>下流へ戻って堰堤の上から
入る。

      あえてブッシュ側を行く

K君が歩きやすい左岸に向かったので右岸を狙う事に
するがブッシュが張って歩きにくい、しかしそれが良か
ったのだ。
最初のアタリこそバラしたものの次の橋まで釣りあが
ってみるとK君はゼロ、こちらは20〜23cmを五匹で
ある。

こんな時どう慰めたらいいの、知らん顔するの。

たいして広くもない渓流の右側と左側でこんなにも釣
果が違うのだから、釣れないから居ないなど簡単には
言えないと思い知らされた。
この事はしっかり心に刻み、釣れない時には思い出し
てポイントを見直さなければなるまい。

しかしK君には後日、男鹿川でのみごとなリベンジに
遇うのだった。
<随想十八、男鹿川を読むべし>

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